【映画レビュー】マスカレード・ホテル
こんばんは。うみほたるです。
本日、DVDが発売され、レンタル開始した作品、『マスカレード・ホテル』↓↓↓
早速レンタルして、観てみました。劇場公開は観に行くことができなかったので楽しみにしていた作品です。
なお、本作は僕は原作読了済みですので、その前提のレビューとさせていただきます。
原作は東野圭吾さん。僕は東野作品の大ファンで、結構な数の作品を読みました。中でもお気に入りは『白夜行』、『容疑者Xの献身』などの作品ですが、この『マスカレード・ホテル』も負けず劣らずの素晴らしい小説でした。
【あらすじ】
東京で発生した連続殺人事件。若手エリート刑事の新田は次の事件を食い止めるべく犯人を追う。警察は犯人が現場に残した暗号を解読し、次の予告現場を特定する。その場所は東京の高級ホテル「ホテル・コルテシア東京」。
警察はホテル内に潜入捜査を敢行する。フロントマンに扮することとなった新田の教育係となった山岸。警察とホテルマン、立場の違う二人は反発しあうが、やがて互いに認め合いながら事件解決に向け協力するように。
ホテルには非日常という仮面を被った様々なお客様が訪れ、様々なトラブルが発生する。
【レビュー】
「新田役が木村拓哉!?」
まず、配役を見たときにおそらく原作ファンの大半の本音はこれだったのではないでしょうか。というのも、原作では新田は30台の若手刑事という設定です。木村さんは本作公開時点で46歳。そもそも年齢設定がガバガバすぎる上にもっと適役の俳優はいくらでもいると思った人も多いでしょう。(少し検索しただけでもその手のサイトがたくさん)
実際に見てみた感想としては「全然悪くないじゃん!」と思いました。木村拓哉の(比較的)若々しい外見やなかなかの演技力で、全然気になりませんでした。
本作はホテルマンとしての山岸、警察官としての新田のそれぞれの活躍シーン(持ち味を発揮するという意味で)が描かれます。例えば、山岸はサービス精神の高さで、トラブルを的確に解決し、新田は持ち前の推理力や何事にも疑ってかかることで一見無意味と思える行動が不審なものであると見破ったり、といった具合です。共通して言えるのは「観察力の高さ」で、表現としてしっかりと活かされていました。
本筋の事件とは別に様々なトラブルが描かれますが、その一つ一つが実に面白い!なお、本作には続編である前日譚『マスカレード・イブ』があり、こちらで種明かしがあるエピソードなどもあるので、それも合わせてオススメです。
いい意味で原作をきわめて忠実に映像化した作品であると感じました。よく映画化したときに設定の一部やオチの部分を改変する作品がありますが、本作にはそういったものは見られませんでした。
なお、エンドクレジットに「明石家さんま(友情出演)」とありましたが、僕は全くわかりませんでした(笑)(あとからネット検索でヒントをもらって見つけることができました)これから観る方は是非挑戦してみては?
最後に東野圭吾作品で他に映像化されているものを簡単にご紹介したいと思います。
・秘密
DVD化されていません。僕は本作をわざわざ渋谷のTSUTAYAに行き、VHSで観ました。実は原作とラストが違うのですが、それが少し許せません。
・レイクサイド
映画版のタイトルは『レイクサイド・マーダーケース』と殺人事件を仄めかすものになっております。全体的に陰鬱な雰囲気がよく表現されていて不気味な映画。オススメです。
・手紙
服役中の受刑者を持つ兄の苦悩を描いた作品。兄のために職場を追放され、恋人に見捨てられ、と悉く辛い目にあう。しかし兄の犯した罪は自分のためのものであったことから見捨てきれない。苦悩する弟を山田孝之さんが好演しています。
・変身
フランツ・カフカの『変身』ではありません。大阪府立大の理系出身の東野さんならではの作品です。
非常に重いテーマを扱った作品。実はこの映画も重要な設定の一部を変更されています。そういう意味では原作小説の方がオススメです。
『g@me.』のタイトルで映画化されています。
・容疑者Xの献身
探偵ガリレオシリーズとしてドラマ化。シリーズ初の長編作である本作を満を持して映画化したものです。続編の『真夏の方程式』も同様です。(『聖女の救済』は映画化しないのでしょうか?)
数が多すぎて、全ては紹介できませんが、なかなかの良作揃いです。
是非、チェックしてみてください。
それでは次の記事で。