【映画レビュー】脂肪の塊
こんばんは。うみほたるです。
今回は映画レビューやっていきたいと思います。作品はこちら↓↓↓
『脂肪の塊』です。
近所のレンタルビデオ店(複数店舗あります)にそれぞれ1本ずつしか在庫がなく、かつ、いつ行ってもレンタル中だったので非常に気になっていました。
この映画、天野友二朗さんという方の二作目の作品で、いわゆるクラウドファンディングのような形で資金を募って制作・配給された作品のようです。
監督の天野さんの経歴もなかなか面白いのでついでに最後に紹介したいと思います。
本日の目次
あらすじ
無精髭の男性・野村邦夫が女性を殺害するところから物語は始まる。
OLの沢村花子は毎晩悪夢を見ていた。その夢では青いバケツとそこからはみ出る真っ赤な血のようなもの。中身が何かはわからない。
仕事も手につかないほど衰弱した花子はレズビアンの恋人・伊藤ユキに相談を持ち掛ける。ユキは何かを悟ったように頷くが、花子に語ることはなかった。
一方、カトリック信者の男・根岸吾郎の部屋にはバラバラになった人間の死体が。彼は女性に対し、ストーカー行為を繰り返しており、部屋には花子と邦夫の写真が。
花子に送り付けられるDVD。その中には根岸が花子の寝ている部屋に侵入する様子が映し出されていた。
そして根岸に呼び出される花子は彼から失われた記憶の欠片と彼らの本当の関係を聞かされる。
レビュー
誰の視点で物語が進むかを明示しながら、場面が切り替わっていくのでその点は少し伊坂幸太郎っぽいなと思いました。群像劇ではないのですが、ラッシュライフなんかと同じような空気を感じます。
展開としてはそれほど意外性はなかったように思いますが、不思議と引き込まれる作品でした。
ちなみにかなり暴力的なシーン、グロテスク(特に内臓系)なシーン、全体的に陰鬱とした雰囲気があるので、苦手な方は注意した方がいいかと思います。
根岸が部屋に入ってきていることを花子が知るシーンなんかは結構背筋がぞっとしましたね。
複数のキ○ガイっぽい人が出てくるのは最近観た『ヒメノア~ル』と似てると思いました。
意味深なシーンが結構多かったので、僕が気づいていない伏線とかが散りばめられていそうで観直してみたい作品でもあります。
まだそこまで知名度がある作品ではないのか、この手の作品にありがちな伏線考察マンたちのブログもあまり見つかりませんでした(笑)
天野友二朗監督について
本作の監督である天野友二朗さんですが、かなり変わったバックグラウンドをお持ちなので、ちょっと紹介してみたいと思います。
1990年生まれで僕より若いです。この方なんと医学部出身で分子生物学を学びながら学生の時に自主制作映画を撮り始めたそうです。
ここまでは「ふむふむ。面白い経歴だな。」くらいなもんですよね。面白いのはここからです。
5歳の頃からバイオリンを習っていて、大学時代はオーケストラに所属していたそう。お金持ちだったんですかね?
絶対音感があるそうで、映画の劇中曲も自分で作っているとのこと。なんかすごくないですか?非常に多才ですね。
映画監督として目指すのは園子温監督や深田晃司監督とのこと。わかる。『脂肪の塊』にもそういう雰囲気出てましたね。
また、一緒に仕事をしたい俳優は山田孝之だそうです。これもわかる。
ロングインタビューがあったので興味があれば是非読んでみてください↓↓↓
レンタルビデオ店で偶然見つけた作品ですが、ちょっと今後注目していきたい監督ですね。
他の監督作品
『脂肪の塊』は二作目ですが、一作目の『自由を手にするその日まで』もなかなか面白そうです。トレーラーがYouTubeにありました↓↓↓
なんかまた暗くて怖そうな話ですが、ちょっと興味そそられますよね。今度探してみたいと思います。
また、三作目『幸福な囚人』が12月6日より公開とのこと。
これもちょっと気になります。
映画『幸福な囚人』 特報 (2019/12/6〜シネマート新宿・心斎橋公開決定)
ということで、今回は『脂肪の塊』とその監督である天野友二朗監督について書いてみました!!
『脂肪の塊』云々よりは監督として天野友二朗さんに少し興味が湧いたのが収穫でしたね。
それでは次の記事で。