【映画レビュー】万引き家族
こんばんは。うみほたるです。
さて、最初の記事は何にしようかと思いましたが、やはり一番書き慣れている映画のレビューにしようと思います。
このブログ記念すべき1つ目の作品は↓↓
あの大女優、故・樹木希林さんの晩年の出演作でもあります。
タイトルだけ見ると「え、これが最初?」という感じですが、昨日観た映画なのでこれにしました。しかし、最初に相応しい作品だと思っています。
かなり目を引くタイトルですね。本作は第71回 カンヌ国際映画祭でパルムドール(最優秀作品賞)を受賞しています。
余談ですが、「カンヌの受賞作って変な作品多くない?」と思っている方いませんか?
僕は思ってました(笑)
カンヌ国際映画祭の出品規定には以下のものがあるそうです。
・制作国以外で上映されていないこと⇒この時点で大作映画はNG
・他の国際映画祭で紹介されていないこと⇒万人受けするものはNG
ということで、必然的に少し万人受けしないような映画だけど、見所のある映画が受賞作になる、というカラクリのようです。
【あらすじ】
東京の下町で暮らすとある一家。一家は万引きや強請で生計を立てる。
そんなある冬の寒い日、一家は偶然見かけたベランダに締め出され、震えている女の子を連れて帰る。女の子は虐待を受けており、一家は彼女を『保護』することにした。
犯罪を繰り返し、歪んだ形ながら幸せに暮らす一家の日常は、老母の死、そして息子祥太の補導により一気に崩れていく。
そして、この家族に隠された秘密が次々に明らかになっていく。
【レビュー】
この映画のタイトルは製作段階では『声に出して呼んで』だったそうです。
このタイトルの意図はネタバレになってしまうので書けませんが、映画を観終わった後はしみじみと実感するはず。と同時に、そっちの方がいいタイトルかな~と思ってしまいます。
『万引き家族』という作品は「家族の本質」「親子の本質」を描いています。僕も人の親となった今、こういった作品を見る目が変わった気がします。
そんな本作ですが、目を引くのは俳優陣の演技力の高さ!特に息子役の城桧吏(じょう かいり)君の演技が素晴らしかったです。
またまた余談ですが、以前観た映画『ソロモンの偽証』にて藤野涼子さんという女優さん(当時中学生)も演技力に脱帽しました。こういう若手の俳優が育ってほしいものです。
本作をパルムドールに決定付けたのは安藤サクラさんの取り調べのシーンの演技力だと思っています。目で語る。表情で語る。沈黙で語る。
「捨てたんじゃない。拾ったんです。誰かが捨てたのを拾ったんです。捨てた人ってのは他にいるんじゃないですか?」
タイトルで敬遠されがちと思われる作品。でも非常に深い作品です。
是非、ご鑑賞を!
それでは次回の記事で。